クラブの危機にアブラモビッチはどうでるのか。 [日記]

僕がずっと懸念してきたチェルシーの新時代の到来とアイデンティティー・クライシス。
CL優勝から一転して無様な退化を遂げるチェルシーに、一部サポーターの怒りは頂点に達しベニテスが解任されるまで試合観戦をボイコットするという決断を下したようだ。
クラブとサポーターとの対立がさらに表面化し、悪化の一方をたどるのみ。
http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-2260484/Chelsea-fans-planning-boycott-Stamford-Bridge-unless-Rafa-Benitez-sacked.html
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(画像:Daily Mail)

ここ最近のチェルシーはフットボールのみならず、クラブとして荒れ狂っている。
テリーを怪我でほぼ2ヶ月欠き、ランパードとの契約交渉には明るい兆しはみられないなかで、昨シーズン終盤に見た素晴らしいチームのスピリットはどこかへ消えてしまったようだ。

クラブをCL優勝に導いたディ・マッテオ前監督を解任し、アブラモビッチが連れて来たのは、かつて「チェルシーの監督には絶対になりたくない」と挑発姿勢をとっていたベニテスだった。
メディア、そしてトーレスを捨てきれないオーナーのアブラモビッチは「リバプール時代のトーレスを知る男」として名の知れたベニテスに期待していたようだが、トーレスの動きに改善の余地は全くと言っていいほど見受けられない。
しかし、ベニテスはトーレスのゴール感覚を復活させたと主張し続けるのみならず、「暫定監督」という立場にも関わらず、ランパードのクラブでの功績を侮辱する発言をしたり、更には世代交代を推進するためにテリーやツェフの放出をもほのめかす発言をもし始めた。
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(画像: Daily Mail)

チェルシーファンはベニテスへの怒りのチャントをわびせるのみならず、前半16分にはディ・マッテオへの敬意を表してスタンディング・オーベーションを持続し、断じてベニテスのチェルシー留任を認めない姿勢を貫いていた。
そんななかでQPR戦、スウォンジー戦でホーム2連敗を喫した。しかも同じ負け方で。
追い打ちをかけるように、ランパードはユナイテッドへの移籍報道も取沙汰されはじめた。

チェルシーサポーターのチェアマンが上に掲載した記事で発言しているように、チェルシーは魂を失おうとしているし、だからと言って方向性が全く見えない。
アブラモビッチはチェルシーをバルセロナのようなチームに仕立て上げたいのだろうが、そんなのチェルシーではない。
泥臭くてもいい。相手に応じて柔軟に戦術を変更し、手堅く勝ち点を積み重ねていく。守備は体を放り出してでもゴールを守り抜く姿勢を崩さない。どれだけスタープレーヤーが在籍していても、あくまでも主体はチームであってプレーヤーはその構成員でしかないし、プレーヤーもそれを自覚し自分の役割を全うするために100%を出し切る。
技術があってもそのスピリットが備わっていなければ、ただの巧い選手でしかなく、そんな選手が1人でもいるチームは欧州の頂点のみならず、国内の頂点にも立てるはずもない。
今のチェルシーにそれができる選手は誰がいるだろうか。
ランパード、テリー、ケーヒル、イヴァノビッチ、アシュリー・コール、ツェフ.....。
しかし、その大半はクラブの方針によって放出されようとしているのだ。
サポーターが怒ってボイコットという抗議活動にでるのも無理はない。
今のチェルシーにチーム・スピリットなど見えないのだから。


こんなサポーターの「メッセージ」をアブラモビッチはどう感じているのだろうか。
彼にモラルや良心というものは微塵もないので蔑ろにするという可能性もなくはない。
しかし、それではチェルシーというクラブは内外ともに崩壊していくだろう。
クラブはファンのこの決断を重く受け止めなければならないし、今シーズン歩んで来た誤った道を正さなければいけない時に直面していると、僕は思うのだが。

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